フリーペーパーの衝撃」を元に、要約メモしておきたいと思います。

01_異業種出身の成功者たち

的を絞ったターゲットマガジンが元気

ターゲットマガジンは、読者の年齢、階層、職域を絞って広告主にアピールする。流行に敏感で消費性向の高いOL層を対象にしているものが多い。持ち運びやすいA4判、月刊のマガジンタイプのものが多い。

新たな出資者を探し、会社から独立

「ぱど」は原則、毎週金曜日に発行される。読み物記事は少なく、エリア内の商店やサービスの広告情報を満載している。読者のターゲットは「自宅中心で生活している人」「想定読者が主婦とは限らない。自分から何かが欲しいと思って街に出かける人々は専門の情報誌を買うが、そうではない人々の多くは、今すぐ欲しいものは思い浮かばなくても、情報に接した上で欲しいと感じる。そんな人々の潜在的な需要を掘り起こすことを狙っている」という。

02_フリーマガジン大国・日本

不振にあえぐ有料誌

無料誌創刊の勢いは今後も数年は続き、フリーペーパーの主流は新聞タイプからマガジンタイプに取って代わられると予想されている。

ホットペッパーの周到な戦略

「ホットペッパー」は毎年シーズンごとに、20〜34歳までの働く女性読者モニター1万人にアンケート調査をしている。大阪はたこ焼き、広島はお好み焼きといった食べ物についてのステレオタイプな地域性は、F1層に通用しない。

無料誌がさらに伸びる分野

無料誌の生命線は流通方法そのもの。どんなに記事内容が優れていても、流通方法の最適化なしにその効果は発揮できない。ハンディング(手渡し)、ポスティング(宅配)のPUSH型。オフィスデリバリー(職域配布)、テイクワンラック(ラック置き)のPULL型。4つの流通方法のうち、最も適した方法を選んだり、4つの方法を組み合わせたりする。

ビジネスマンを狙ったクルマ無料誌

「アヘッド」は、男性も女性も楽しめる「クルマやバイクを軸としたコミュニケーションマガジン」として、誌面の後半は後ろから読む「女性版」にした。想定読者層の男性ビジネスマンから指示を得ただけではなく、女性読者も増えた。「この車が欲しいと思っても、奥さんが認めなければ買うことが出来ない。男女が車というキーワードを媒介にコミュニケーションをもっと深めてもらうことで車市場の活性化につなげられる」という狙いから。

03_問われる広告効果

業界を引っ張るJAFNA

JAFNAはサンケイリビング新聞社が中心となり、1998年に設立された。発足以来、フリーペーパーの定義づけと組織化を積極的に進め、業界を引っ張ってきた。

読者の関心を引くフッカーの役割

100円ショップのように、膨大な商品の中から、何か買うものはないかと探す楽しみもある。読者のニーズを引き出す「フッカー(引っかけ)」としての機能が期待される。

04_海外に浸透する日刊無料誌

学生時代の講義から発案

「メトロ」は宗教に関しては中立、社説や論説、解説の類は極力載せない。誌面はコンパクトな記事を読みやすく箱形にまとめ、電車通勤の20分で読み切れることを売り物にしている。サイズはタブロイド判。想定読者の中心は、ふだん新聞を買わない若年層。多くの国では、地下鉄当局に広告を1ページ無料で提供することを条件に、地下鉄構内に専用の配布ラックを置かせてもらう権利を獲得してきた。

配送費をやめれば無料で提供が可能

発行経費全体の25〜30%を占める配送費と購読料収入がほぼ同額であることを知り、配送の問題さえ解決できれば、新聞を無料で配布することができるのではないかと考えた。

07_有料と無料の違いって何だ?

部数ではなく紙面の質で勝負

特にファッション誌の場合は部数が上がりすぎない方がいい。部数が上がらないで広告費が上がっていけば、出版社として最大の収益効率を上げられる。

エンターテインメントの主役が次々交代

ここ数年フリーマガジンが数多く出てきた背景は、誰にお金を払ってもらうかということよりも、誰に届けるにはどうしたらいいかという流通の開発が大きい。自分が届けたいところにきちんと届けられるという、独自の方法をフリーマガジンが開発していったところに大きな変化がある。

特にエンターテインメントの分野で、今を「情報ゼロ円」の時代にしたのはWebの力が大きい。

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