Webプロジェクトマネジメント標準」を元に、自分自身が理解しやすいような形で要約メモしておきたいと思います。

プロジェクトチームの編成と育成

実行のフェーズで行わなければならない重要な項目に、プロジェクトチームの編成育成があります。人財管理(人は材料ではなく財産である)の見地から、各人が得られるスキルを考慮したキャリアマネジメントの視点も重要になってきます。

役割分担の表記方法には階層型、マトリックス型、テキスト型などの形態がありますが、Webプロジェクトで使いやすいのはマトリックス型です。責任分担マトリックス(RAM/Responsibility Assignment Matrix)とも言われ、誰がどのタスクに対してどういう責任があるのかを明確にするための表です。 よく使われるRAMのひとつがRACIチャートです。各メンバーをResponsible(実行責任)Accountable(説明責任)Consulted(相談対応)Informed(情報提供)、の4種類の責任に分担するものです。

チーム編成ができたら次に取り組むのがチームの育成です。PMBOKに記述してあるチーム育成の4つのプロセスは以下です。

  • 成立期(フォーミング/Foaming)
    メンバーが招集され、プロジェクトの目的が伝えられます。
  • 動乱期(ストーミング/Storming)実際の作業がスタートする段階で、メンバーの対立が最も生まれやすいのもこの段階です。メンバーは特定のジャンルのプロフェッショナルであり、独自の仕事のやり方やプライドを持っています。プロジェクトの目的やそれぞれの任務をしっかり理解してもらい、チームを次の段階に導いていかなければなりません。
  • 安定期(ノーミング/Norming)
    チームはようやく協調性のある集団になってきます。チームがプロジェクトに対するモチベーションを共有し、お互いに仲間意識を持ち始めるのがこの段階です。
  • 遂行期(パフォーミング/Performing)
    チームの生産性が最も高くなり、プロジェクトの目的達成に向けて一丸となって邁進(まいしん)できる段階です。めんばー間の信頼関係もほぼ盤石(ばんじゃく)になります。チームの完成系です。

チームのパフォーマンスを高めるには、コロケーション(物理的に同じ場所で作業をすること)が必要と言われてきました。しかし近年では、ネットを利用して対面でのミーティングなしでチーム運営を図るバーチャルチームに注目が集まっています。メーリングリスト、Web上のプロジェクトスペース、IP電話やSkypeを利用したテレビ電話などです。

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