Prologue
Pilgrim
たとえば青い空の下、近所を散歩していたつもりが、いつのまにか遠出になり旅をしていた。
たとえば青い空の下、近所を散歩していたつもりが、いつのまにか遠出になり旅をしていた。
心の奥にある青い炎。内に秘めるエネルギーは、力を抜いてしなやかに解放される。
美学を持って生きる上で、フィットネスは日常生活のどのような位置にあるべきかを問う。破壊、継承、再構築が繰り返される。
暗闇バイクエクササイズを軸とした統合フィットネス環境。
AthleTeck(アスレテック)=[Athletic(運動)とTechnology(技術)]によって再構築されたフィットネス。AthleTeckにおいて、人工知能はまずキャストの能力を拡張するものとして使われる。
人間が人間にとっての最適なユーザーインターフェイスであり、ゲストのモチベーションコントロールのためには人間同士のコミュニケーションが大切。
たとえば人の何倍もの身体能力を持つロボットからトレーニングをうけても、人は最大限の力を発揮することはできない。
人工知能にとってのコーチング対象はゲストでありキャストも含まれる。いまある体調の変化を正しく受け止めて、キャストの心身をケアする所に人工知能の働きがある。
キャストのハードワークは望まない。スタジオとラウンジでのワーキング時間は1日トータル4時間まで。
結果につながる行動を繰り返して、無意識の領域に落とし込む。強く意識することなくその行動ができるようになると、心理的な負担も小さくなる。
決められた時間に特定の場所に移動するフィットネスは、多くのワーキングメモリーを消費する。スタジオに対して多くの時間を割いた生活を提案するのではない。ゲストにとってもキャストにとっても、時間は大切なもの。
キャストとスタジオを増やすという横へのスケールではなく、縦へとスケールしていくサービス。時間は流れ続けている。ドキュメントではなくソフトウェアを提供することで、常に新しい価値を生み続ける仕組みを作る。
一定の成果をまとめたパッケージとしてのドキュメントではなく、常に新しい価値を生み続けるソフトウェアを提供する。
ウェアラブルデバイスを使ってゲストの身体情報を取得することから始まり、トレーニング履歴やその効果を取得する。人工知能は、ゲストが次に何をするべきかの目標を導き出し、トレーニング以外の時間はデバイスのアプリを通してコーチングのフォローを行う。
ゲストがいま何のためにこのトレーニングを行っているのかを、ゲスト自身に正しく理解してもらう。
トレーニングを行うことによって身体で何が起こっているかのデータを取得する。トレーニングと食事の関係性や、心拍数データなど。多角的な視点を持った人工知能が、複雑な前後関係もふまえて分析していく。
トレーニングという単一の視点ではなく、因果関係を把握した上で正しい結果へと導いていく。
ゲストの身体データがわかれば、トレーニング環境も変わって行く。それぞれのゲストが求めている運動強度にあわせたトレーニングを、同じプログラムの中で共存することが可能になる。人はひとりでトレーニングを行うよりも数人でかつコーチングを受けた方がより高い効果をあげられる。この効果を最大限にまで引き出す。
新年に人は決意をする。トレーニングに対する熱意が高まっているゲストに対して、その受け皿をしっかりと用意する。新規入会キャンペーンによる新規ゲスト開拓のために、既存のゲストに何かを我慢してもらうことはしない。そして、去年よりも今年、今年よりも来年へと、より良い新しい施策へと変え続けていく。
この栄養素を摂ると良い、汗をかくとデトックスが行えるなど、曖昧な情報が伝達されることを避ける。複数の研究結果から導き出されたメタアナリシスによって得られたエビデンスを有効に活用していく。
ワークアウトやスポーツ栄養学に関する論文の発表や、その効果に関する個人差など、トレーニングに関する知見は常に更新されていく。リアルタイムに新しい情報をつかんで吸収し続けていく感性を補うのは人工知能。
キャストの専門性を高めていく一方で、マルチな視点を持って適切なポートフォリオマネジメントを行う。それによってクリエイティブ性を高めていく。
知識とスキルの専門性の多くは価値を失う。必要なのは多くのものを束ねる力。幅広い視点でみる能力が価値を持つ。
フィットネス業界でのポジションを取ることが価値を失い、物理的な立地やトレーニング環境の意味が変わると、企業規模の差を吸収することが可能になる。人工知能はフィットネス業界全体で善意的に共有し、業界全体が盛り上がっていくことに繋がる。
フィトネス業界のITリテラシーの平均値を上げていくには、独自規格を作らずにCoreデータを共有する仕組みづくりが重要。
キャストの雇用形態は様々。フリーランスにも積極的に参加してもらう。多様性を受け入れてそれぞれの役割を十分に生かしていく。ゲストにとってもキャストにとっても、フィットネスは生き方そのものになる。同じ空間で時間を共にすることの尊さと結び。
必要なのは愛社精神あふれる社員ではなく、フィットネス業界を、そして人の生活を一歩前に進めようとする価値観。
音のビームフォーミングによって、大げさな防音環境を必要としないスタジオ。届けたい場所にだけ音が鳴る。
スタジオの作り方が変わることで、立地に対する多くの問題をクリアできる。
ラウンジはフロントの無いシームレスな空間。ゲストとキャストは向かい合ず並列な関係にある。Hello Again. 大きな声であいさつをすることが目的ではない。
カウンターでゲストを迎えるという対面した行動ではなく、大きな声での威嚇挨拶は行わない。物理的な動線は心の導線のメタファーへとつながる。
適切な挨拶がなければ作ればいい。
魔法の言葉、ベビバブーン!
ゲストのトレーニングスケジュールは人工知能によって提案され、その承認をゲストが行う。ゲストの1日のタスクや1週間の流れを把握した上でトレーニングの提案が行われる。トレーニング単体ではなく生活を俯瞰でみる。
ルーティンワークには出来るだけ時間や労力のエネルギーをそそがない。1人の人間の限られたエネルギーをどこにどれだけ注ぎ込むかの視点を大切にする。
ゲストは1店舗のサブスクリプションにとどまらず、ジャンルをまたいで複数のフィットネスに行けるパスが用意される。
フィットネスという生活のごく一部分だけではなく、より大きな外郭としてライフスタイルを提供する。継続した成長と変化が常に起こり続ける。
ウェアラブルデバイスで、最大心拍数やトレーニング終了後の心拍数の回復を測定し続ける。心肺能力が上がれば安静時心拍数は下がる。安静・運動・回復が数値で表れることでトレーニングの効果が見える化される。血液や筋肉の状態など、数多くの情報を総合的にみることができる。
実データと感覚の誤差を減らすこともトレーニングの一環。自分の身体の声を正しく聴く感覚を研ぎ澄ます。
トレーニングで失敗した時のごまかし方は、仕事で失敗した時のごまかし方に似ている。やり方や魅せ方はそれぞれがメタファー。食事の取り方を見直すことは直接トレーニングのやり方にも影響する。
もう一度同じ方法でやり直す人、やり方を変えて簡単な方法でやり直す人、そのまま次に進む人、一度止まって分析してみる人。
トレーニングを行うゲストにとって重要な食事の取り方とタイミング。前日のうちに、明日食べるものを決めておく。何かに刺激されて食べたいものが変わっても、あらかじめ決めたものを食べる。何を食べるか何を着るか、選択は脳を疲れさせる。あらかじめ決めておくことで他のもっと大切なことに意識を向けられるようになる。
その複雑な味わいに惹きつけられるファンが急増中の「禊Cafe」。
ウェアはトレーニングのモチベーションを高める要素であり、アイデンティティとして自由であり続ける。身体が変わればファッションも変わる。ウェアは継続したカスタマイズ性を持つ。素材の伸縮性や体へのひっかかり、パターンやサイズ感は汗をかいた時に性能があらわれる。スレや伸びに強い耐久性と、洗濯してもずっと新品のようにリカバリーしてくれる強さも必要。縫い目が立たない縫製の仕方や、異なる素材の接着の方法も十分にデザインされる。
Live Wearのご提案。
陽が落ちる前に一瞬だけ明るくなる。何か言い残したことでもあるように。